3月11日、日本をとても大きな震災が襲ってきました。
その後、すべての人たちが、何かをしなければ、何が自分にできるだろうと自問自答していることと思います。
実際、僕も様々な情報が入ってくるにつれて、いてもたってもいられなくなりました。
毎日、毎日、診療が終わって、夜、家で一人、メーリングリストだったり、ネットの情報だったりをチェックしては、あまりの被害の大きさに、涙を流していました。感情のコントロールはなかなか難しい。
本当はすっ飛んで行って、何か手助けをしようかとも思いました。
しかし、今、自分はクリニックの診療をしています。
代わりのドクターはいません。そんなに大勢ではないかもしれないけれど、僕を必要としてくれている患者さんたちが、ここ地元にいます。
だから、今、なるべく通常通りに診療を続けるようにしています。
それでも、何か自分が役に立つことはないか。
近隣のドクターにもしわ寄せが行ってしまうかもしれない。
でも、1週間くらいなら、クリニックを休診にして、被災地に支援に行くことは可能ではないか。
そう考えました。(患者さんにとっては、とても不安を与えることになるのかもしれません。ごめんなさい。)
そんなことを考えていた時に、プライマリ・ケア連合学会が、医師派遣の募集を開始しました。
日本プライマリ・ケア連合学会 東日本大震災支援プロジェクト PCAT
これは、おおざっぱに言うと、被災地で診療所などの診療をしているドクターの代わりに診療をするという支援です。これによって、そのドクターを休ませることができる!
こういった災害時、人間は気が張っていて、普段以上に極限まで頑張ってしまうものです。でも、きっと今回の震災復興にはとても長い時間が必要です。だから、なるべく多くのドクターが倒れずに、診療を続けていくことが大切だと思っています。
どういった支援の仕方が自分に合っているのか。これは後で振り返らなければ、わかりませんが、少なくとも今の自分には、これだ!と思ったのです。
で、この派遣に応募しました。
被災地のほうの状況にもよります。
だから、いつ、行くことになるのかは、まだわかりません。
もしかしたら、行かないで、そのままになることもあるのかもしれません。
それでも、困ったときは、お互いに手を差し伸べるのが、日本人の良さだと思っています。
患者さんの皆様には、ご不便をかけることになるかとは思いますが、どうかご理解いただければと思います。
院内にも掲示してありますが、慢性疾患の方は、薬がなくなる前に余裕をもって来院していただければ、幸いです。