新型コロナワクチン、打った方がいいですか?

外来をしていると、患者さんからしばしば聞かれます。5類感染症に移行となり、「ただの風邪」と思う人も多いでしょうから、質問もごもっともと思います。これまで努力義務だったワクチン接種も、高齢者らに努力義務は限定されています。個々人の判断で最終的には決めればいいと思いますが、どんな風に僕が答えているか、ちょっと書いておきますね。

ワクチンに期待できる効果は?

残念ながら、新型コロナワクチンが出てきた当初のような感染予防効果90%!といった素晴らしい感染予防効果は期待できないです。ではなぜ打つのか。今までのデータでわかっているのは、やはりワクチンを一回も打っていない人が感染後の死亡率が一番高く、ワクチン接種回数を増やすごとに死亡率が下がってきます。つまり、感染した場合に死なないという効果が高まるということですね。「でも、もう新型コロナでは死なないでしょ?」と思われるかもしれません。実際、若い人で命を落とす人は少なくなっていると思います。ただ、高齢者施設などで今もクラスターが発生したりしていますが、高齢者が感染すると一定数の患者さんが入院するくらいに重症化しています。また、いわゆる隔離期間を過ぎてから命を落とす高齢者の患者さんも何人も見てきています。

自分は大丈夫でも、近くの高齢者の方はただの風邪とは言い切れないのです。また基礎疾患を持っていて、感染すると重症化すると言われている方たちも、やはりただの風邪ではない可能性があります。

これまでの新型コロナワクチンの副反応はどうでしたか?

これまで3回、4回、5回とワクチン接種してきていると思います。「もう打ちたくないよ」と思うくらい、副反応が強かったですか?それとも、「まあ、許容できる範囲の副反応かな」「ほぼ、副反応はなかったよ」というくらいでしたか?

とても辛い副反応だったという方、こういった方は無理してワクチン接種しなくてもいいのかなと思っています。実際外来でもそのようにお話ししています。一方で、副反応が大したことがなかった方。こちらは、打っておいたらいかがでしょうか。おそらく無料で接種できるのは今年度が最後でしょうから。来年度からは無条件に無料ということにはならないと思います。

注意点があります。接種対象に当たっているはずなのに、接種券が送られてこない!

こんな方、いらっしゃいますか?実際、うちの患者さんでもそのような方がいらっしゃいました。65歳以上で4回まで接種しているけど、今回は接種券が送られてこないと。実は、4回目を2022年9月までに打っている方は5回目の接種(オミクロン対応ワクチン)をしていないことになります。そういった方は、手元にある5回目の接種券を利用してワクチン接種をすることになります。

同様に3回目まで打っている方は手元に4回目の接種券があったりすると、それを利用することになるわけです。中には捨ててしまった人もいるかもしれません。接種はしたいけど、接種券がないぞという方は、一度お住まいの市区町村に問い合わせてもいいかもしれません。

当院でも昨日から接種が開始となっています。現状では2週間後くらいの予約は入る状況です。オンラインもしくは当院受付でご予約いただければと思います。

当院のオンライン予約サイト