🩺 新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス(Capvaxive®)」接種を開始しました
当院ではこのたび、2025年10月29日より接種可能になった、新しい成人用肺炎球菌ワクチン「キャップバックス(Capvaxive®)」の接種を開始いたしました。
肺炎球菌は、肺炎や敗血症、髄膜炎などの重い感染症(侵襲性肺炎球菌感染症:IPD)を引き起こす細菌です。
特に高齢の方や、心臓・肺・肝臓の病気、糖尿病などの慢性疾患をお持ちの方では重症化しやすく、ワクチンによる予防が重要です。
💉 キャップバックスとは
これまで成人向けに使われてきた肺炎球菌ワクチン(23価の「ニューモバックス」や13価の「プレベナー13」)では、
一部の侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)を起こしやすい血清型を十分にカバーできていませんでした。
キャップバックス(Capvaxive®)は、これまでのワクチンで対応していなかった血清型を含む21種類をカバーする新しい不活化ワクチンです。
近年、成人のIPDで増加している血清型(15B、22F、33Fなど)にも対応しており、より広く、臨床的に重要な型を予防できる点が大きな特長です。
🩺 接種対象
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65歳以上の高齢者の方
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60歳以上で慢性の心臓・肺・肝疾患、糖尿病、免疫低下状態などの原疾患をお持ちの方
川崎市では、65歳の方を対象に「ニューモバックス(23価肺炎球菌ワクチン)」の接種助成制度があります。
そのため、まずは65歳時にニューモバックス接種をお勧めしています。
すでにニューモバックスを接種された方は、1年以上の間隔をあければキャップバックスの接種が可能です。
キャップバックスを接種された場合、その後の5年ごとのニューモバックス接種は不要となります。
またこれまで使われていたプレベナーも13価のものがプレベナー20という20価のワクチンになっております。キャップバックスとプレベナーはカバーしている血清型が異なっている部分も多く、どちらが優れているというものではありません。
敢えて言えば、高齢者の肺炎リスクを考慮すると今回発売となったキャップバックスが推奨と言えます。
💰 費用
15,000円(税込)
📅 ご予約方法
ワクチンは予約制となっております。
受付またはお電話にてご予約をお願いいたします。
🌿 当院について
当院では内科全般に対応しておりますが、呼吸器内科専門医による外来も行っております。
肺炎や慢性気道疾患、咳・息切れなどの症状についても、専門的な診療が可能です。
肺炎は、高齢者における入院や重症化の大きな原因のひとつです。
キャップバックスは、これまでのワクチンでは防ぎきれなかった侵襲性肺炎球菌感染症を起こしやすい型にも対応する、新しい選択肢です。
この機会に、ぜひ接種をご検討ください。